2013/12/30

「逆さま」という視点──練馬春日町〜光が丘

2013.12.21【東京都】──大江戸線を歩く_28


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光が丘団地(Map)


 現在では死語となった(?)「マンモス団地」の表現を思い出す光景が広がります。
 この集合住宅群は、現在の都市再生機構(UR)と東京都住宅供給公社が建設しますが、入居開始の1983年から1991年大江戸線開業まで通勤には不便な場所柄でした。
 最寄り駅も、東武東上線 or 西武池袋線という広い住宅群のため、入居申込みに当選しても場所が選べないため、不便が予想される団地でした。
 上戸彩ちゃんはこの団地出身らしく、団地育ちとしては親近感を覚えたりします。

 思い出すのが、板橋区蓮根で暮らす時分に観た、映画『となりのトトロ:1988年』のテーマソングを買うために、ここまでオートバイで走ってきた記憶です。
 どうしてもその日「トットロ!」と声を出して歌いたかったんでしょうね……


光が丘公園(Map)

 団地を背にした公園側には広い空が開けます。
 戦争時まであった日本陸軍成増飛行場や、敗戦後接収され米軍家族宿舎のグラントハイツとされた時分は、建造物の高さ規制が必要でも、それには及ばない時代でした。
 米軍施設返還後の再開発で、景気づけの高層団地建設は単発で終わり、現在も付近では高い建物は必要とされないため、広い空が保たれているようです。

 公園には、陸上競技場、野球グラウンド、テニスコートなどの運動施設が整備されたことから、敷地は広大でも「だだっ広さ」を感じない、神宮外苑的な性格に見えます(右写真は振り返っちゃいました)。


 武蔵野の雑木林の記憶を伝えるためか、落ち葉をそのままにした林を歩く感触からは、じゅうたんなど比べものにならないほど、ファンタスティックなものが伝わります。
 それは、落とし穴があったりするかも? の、ドキドキ、ワクワク感に近いかも……


 前日の雨で出現した水たまりが遊び場となるこの区域はプレーパークとされ、施設管理者の元であれば火を使うことも許される、子どもたちの「自由空間」です。
 右の絵から宮沢賢治の世界を想起したので調べると、「逆さま」というキーワードを目にします。
 鏡で左右の逆を知り、水たまりから天地(上下)の逆を知ることにより、物体や事象の奥行きを学んでいくという、素晴らしい視点!
 「そこに映る姿はボクに似てるけれど、どうしても自分とは思えない」(創作です)、などと悩みながら世界を広げていくのでしょう……

 正・逆は物理学にも通じる「対称性」を示す状態です。
 賢治は、2013年ノーベル物理学賞とされた「自発的対称性の破れから生まれるヒッグス粒子」の研究(内容の理解に自信はありませんが)を、自然観察から感じていたのか? そんな視点で著作を読み直してみたいと、思ったりします。
 

 上は4面の野球グラウンドが、四つ葉のクローバーのように配置された外野が接する場所で、右ポールは右グラウンドのレフト、左ポールは左グラウンドのライトポールです。
 草野球では、仕切りのない広いグラウンドを複数面で利用することがあり、外野の部分が隣と接する場合があります。
 往々にしてグラウンドルールには「外野を抜けたらフリー:隣のグラウンドに入ってもオンプレー」が適用されます(隣ではプレーを止めて、成り行きを見届けます)。
 それも草野球らしさですが、ここではこの土手をゴロで越えたら2ベースというルールの下で、人権が尊重されるプレーができるのでは? と思ったりしました……


練馬大根・キャベツ畑(Map)


 12月始めに「第7回練馬大根引っこ抜き競技大会」が開かれたと耳にし大根畑に足を運ぶも、主に年末年始向けの「たくあん」用とされる収穫は終わっていました。
 上は、農家で利用する分が残された様子。

 普段の社会活動はビル街中心なので、不平を言う気はありませんが(ビル風は何とかならないか?)、「空が広い!」と感じるの心象から、われわれは必要なものを我慢していることに気付かされます……

 右は練馬らしい風景ですが、これが平成版「東京の原風景」なのでは、という気がします。
 この付近には、我慢できる程度の不便さで、のんびりとした環境で暮らせる魅力を感じたりします……


追記──仲井真沖縄知事が、辺野古沖埋め立てを承認

 沖縄がおかれた状況での、現実的選択のようです。
 わたしとしては、沖縄人(うちなー)をなめきった日本政府(やまと)の態度を許すべきではないし、可能であれば「独立国家」を応援したい気持ちはありますが、現実的ではないとの判断なのでしょう。
 ですが知事は、琉球王国時代から唯一の武器とした「交渉力」で、自身が「盾」となり、やまとの首相から「約束の言葉」を引き出しました。
 その功績は大きくとも、うちなー全員が満足できるものではない現実があります。
 そのため今後も「沖縄の政治家」は、明確な意志を持って「うちなー」を守る覚悟を持たねばなりません……


追記2──ドラマ「海の上の診療所」終了

 瀬戸内海の無医島を巡る病院船で働く医師の物語です。
 そこには「Dr. コトー診療所」後継の鉱脈を探し当てたか? の期待や、美しい瀬戸内の景色を舞台としてくれ、感激しきりの思いがありました(もっといい景色はいくらでもありますが…)。
 毎回登場するマドンナに失恋する様や、ラストで松田翔太&武井咲(いい娘だねぇ)二人による、往年の「時間ですよ!」の堺正章と浅田美代子のような場面で、咲ちゃんの「ちゃんとして!」のスリッパ叩きは痛快でした。
 ですが、医療ものでのおちゃらけが敗因か、視聴率は低調だったらしい。
 せっかく瀬戸内海が舞台の物語ですし、続編を願っていたのですが……

2013/12/23

エルドラドの夢──豊島園〜練馬春日町

2013.12.14【東京都】──大江戸線を歩く_27


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豊島園付近の寺町(Map)

 地下鉄大江戸線豊島園駅前に、田島山十一ヶ寺という浄土宗寺院が軒を連ねる一画があります。
 元は浅草にあった誓願寺の塔頭(たっちゅう)でしたが、関東大震災の後に本寺は府中に移転するも、塔頭はこの地に集団移転します。
 塔頭とは、本寺の高僧の死後、弟子が師を慕って敷地内に建てた小院のことなので、本寺と分かれてしまうと、より所あらずの印象を受けます。
 ですが、広い墓地を共に守る姿からは、共同体の大切さが伝わります。
 右の手榴弾のような石は、立ち入るべからずのしるし。


としまえん(Map)


 園内の回転木馬は、1907年にドイツで製作され「カルーセルエルドラド」の名を持ち、日本に現存する最古の遊戯機械として2010年「機械遺産」に認定されます。
 彫刻はすべて木製の手彫り(もちろん木馬も)だそうで、細部を見ると子ども向けではない、作者のロマンや世界観が込められた、芸術作品的な味わいがあります。
 アメリカで乗ったとされるアル・カポネは、退廃的な「黄金郷:エルドラド」を夢見たのではあるまいか。
 そんな舞台にロバート・デ・ニーロが登場したならば、馬の表情も豹変し倒錯した世界になりそうな怪しさを秘めています……(そんな映画のシーンありましたっけ?)


 プールの監視台を転用? のソリは、スケートリンクで格好の遊具になります。
 ガキ時分のリンクに遊具の類はありませんが、札幌冬季五輪の時代なので、選手をマネして楽しんでいた気がします(もうスケート、スキーは行かないだろうなぁ)。
 子どものヘルメット着用義務は大切ですよね。ニット帽をかぶっていても、不意の転倒で後頭部を打つと「\☆/」が飛びましたもの。
 ガキ時分はスケートに限らずよく頭を打ちましたが、結構大丈夫なもんだと思っていますが、それは間違いです。

 練馬区なのに「豊島園」とは、以前豊島氏が治めた練馬城跡地に立地することに由来。


点在する生産緑地(Map)


 夕方の野菜無人販売所は、近所の人が入れ替わり立ち寄る人気スポットです。
 何たって値段の安さ、地産地消の新鮮さ、生産者への信頼感の三拍子ですから、生鮮品直売の基本といえそうですが、ロッカー式なのは都市近郊ゆえの不心得者対策のようです。
 ですが全部売れても1万円に満たないと考えると、サイドビジネスではなくご近所サービスに近い気がします(消費者の笑顔に接することが喜びなのでしょう)。

 右は、農地で体験農場の世話や、採れた農産物でもてなすレストランを経営している農家の屋敷です。
 農地を全部見てはいませんが、生産緑地に指定された農地でも農業とされる生産活動はしてないように見えます。

 副業で生活しているように見えるのはカモフラージュで、本業となる「大地主」では賃料収入だけで左うちわの、土地成金なのでしょう。
 以前「練馬大根」で名をはせた農地を、全部手放せなかった農家は、節税対策で生産緑地指定を受けるも、30年間は転売できないため、ご近所へのサービス業として「庭いじり」程度の活動を「日課」としているようです。

 右は高松八幡神社で、大根畑に浮かぶ鎮守の森が、現在は住宅街に囲まれ、環状八号線を背負う場所柄となり「性格変えなきゃ!」(って、昔なかった?)かも……


追記──猪瀬東京都知事辞職

 周囲に政治のプロがいなかったとすれば、石原前知事のアドバイスが足りなかったと受け止められます。
 最大の使命であった「東京五輪招致」を成し遂げてご苦労さんでは、青島元知事(都市博中止)のパフォーマンスと変わりませんし、毎年知事選挙をする都市を首都とする国への信頼も失われかねません。
 利権が集中する東京の頭を各政党は虎視たんたんと狙うようですが、住民とすれば、特別な都市ではあるが「普通の生活をさせてもらいたい」と、願うことでしょう……


追記2──ビッグコミックオリジナル『あぶさん』完結。

 ついに、その時が!(連載期間:1973年〜2014年2月終了予定)
 調べると主人公「あぶさん:景浦安武」は、南海の藤原満、ロッテの有藤道世、阪神の田淵幸一、広島の山本浩二の同期とあります(ご存じの方は少なさそう)。
 近ごろは、歴代ホークス(福岡ダイエー、福岡ソフトバンク)が優勝すると、思い出したように買う程度でしたが、実在の関係者を取り上げる「ヒューマンドラマ」的な物語から、舞台裏の人情を垣間見た思いがして、とても引かれる作品でした。
 大阪の地下鉄に「中百舌鳥:なかもず」の行き先表示があり、登場した南海ホークス二軍練習場があった場所に一度はと思っていました(付近の「仁徳天皇陵」を訪問)。
 漫画でしか描けない面白さ・痛快さが込められた物語でした。
 ありがとうございました。

2013/12/16

若く見えるのはなぜ?──練馬〜豊島園

2013.12.7【東京都】──大江戸線を歩く_26


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練馬大鳥神社(Map)

 練馬=郊外のイメージでは失礼と思うも、練馬駅北口側の第一印象「高い建物が見当たらない」は、正直なところです(空が広い、くらい言わなきゃ…)。

 右は駅南口側にある練馬大鳥神社で、三の酉まであった祭事も終わり閑散とした境内で目に留まったのが、ちょうちん文字の周囲に描かれたヒゲ(?)です。
 仕事柄思ったのは、文字にシャドウをつけて、立体的に見せるための工夫ではないか? というもので、墨一色ででグラデーションを表現する技法とも。
 その意図はしっかり伝わってくる気がします。


信行寺周辺(Map)

 右写真は美術館かと思うような建造物ですが、お寺の入口です(右に信行寺とある)。
 今風のデザイナーに依頼したかの斬新さは、カッコイイとすら感じますが、それよりも檀家さんは納得したのか? 意見を聞いてみたいところです。
 いやだからと先祖の墓は移転できないにしても、設備のバリアフリー化は大切な要件なので、その辺が落としどころかも知れません。
 以前は、苦労しながら足を運ぶことも供養でしたが、段差の有・無には天と地の開きがあります……



練馬総合運動場(Map)


 石神井川に面した練馬総合運動場の周囲はイチョウの大木に囲まれており、光りの加減ではまぶしいほどなので、ボールの遠近感判断が難しそうな気がします。
 以前は中央大学のグラウンドで、競技記録会において、日本で初めてスターティングブロックを使用したとされます。
 川のはんらん原のような広場でも、野球やサッカーが同時に何面も取れるグラウンドを使える現代のガキどもをうらやましく感じますが、みんな将来のスター選手候補ですから(?)楽しみに!

 考えてみるとガキ時分の少年野球グラウンドは、学校の校庭くらいしかなかった気がします(事故防止のため、自転車でなく歩いた記憶がある)……


 子どもを見守る今どきのお母さんの姿はカッコよく、自分の小学生時代と比べると、初産高齢化とされ年齢は高いはずなのに、若く見える気がします。
 ナチュラルな化粧やカジュアルな格好は、活動的と感じるさせる力がありそうです。
 昭和期の母親には、外出時の身だしなみに「赤い口紅」をつける習慣があり、それが子どもを委縮させたようにも思ったりします……

 あおりを受けるオヤジたちはイッパイな上に、パートで働く奥さんからグチの先制攻撃を受けると、グチも封じられ言葉数も少なくなります。
 ガキの頃と現在の視線は違うにしても、「お母さんは若く見える」に対し「オヤジは変わらない」ですから、「オヤジ頑張ってるか〜⁉」のエールを送りたくなります……


西武池袋・有楽町線 練馬駅(Map)


 2013年3月相互直通運転を開始した地下鉄副都心線〜東急東横線を初めて利用し、グレーゾーンだった池袋から先の東武・西武・地下鉄有楽町線との関係を理解しました。
 副都心線は東武東上線と乗り入れる和光市駅を起点とし、小竹向原駅までは線路・駅等の施設を有楽町線と共用しますが、そこから池袋間は独自の施設を有する複々線となります(以前新線とされた部分)。
 池袋〜渋谷間では埼京線と競うため、副都心線には急行が運行されます。
 メインの東上線から乗り入れる急行列車は東横線で特急になるため、とても便利な印象がありますが、渋谷から東横線に乗る人はほとんど座れなくなりました。
 一方、西武有楽町線(練馬〜小竹向原間)から乗り入れるサブ的な西武池袋線は、東横線で急行となります。

 都内最後の地下鉄とされる副都心線建設には、これまでのノウハウと最新技術が注がれており、1927年開業の銀座線と比べると「隔世の進歩」を実感できます。
 都内では、1951年丸ノ内線〜2004年副都心線開業まで、穴を掘り続けてきました。
 もう作る場所も無いので「もう十分」と思う反面、ずっと建設中の時代を生きてきた者は「東京の伸び代も頭打ち?」と、さみしさを覚えたりします……


追記──「カー娘」が「カーママ」として復活!

 カーリング女子がソチ冬季五輪出場権を獲得しました。
 その戦いでは、トリノ冬季五輪(7位)で「カー娘」と呼ばれた「チーム青森」の小笠原歩(旧姓 小野寺)と、船山弓枝(旧姓:林)のリーダーシップが発揮されます。
 追い詰められた場面での勝負強さに感心させられる小笠原選手には、女性版「星 飛雄馬」のような闘志が感じられ(魅力的!)、引き込まれてしまいます。
 五輪では、結婚〜出産からの復帰に「お母さんガンバッテ!」と応援しましょう!


追記2──大河ドラマ「八重の桜」が終了しました。

 当初は、綾瀬はるかで大丈夫か? でも、頑張っていたと思います(彼女色を出すにはまだ10年かかりそうですが)。

 明治維新において、新政府からいわれなき追討令を受けた会津の人々は、新政府の中枢を担う長州藩を現在まで恨み続け、震災支援を受け入れるまで拒絶し続けたとのこと。
 そんな会津人の腫れ物にさわるような題材なだけに、きちんと描くことに気を使うばかりで、主人公の「ハンサムウーマン 八重」の輝きに物足りなさを覚えます。
 本作のおかげで、会津人気質と当時味わった遺恨の深さを理解できたと思うので、困難でも「やるべき題材」に挑んだことを評価すべきなのでしょう……

2013/12/09

学生街+商店街の楽しさ──新江古田〜練馬

2013.11.30【東京都】──大江戸線を歩く_25


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西武池袋線 江古田駅周辺(Map)


 いきなりですが、駅のホーム脇にあるダンススクールと言えば? 映画『Shall we ダンス?』(周防正行監督 1996年)で、役所広司が草刈民代を見かけたダンス教室と思うも、ホームに屋根ができたため見上げられません。
 映画では3階を見上げる様子も、ここはホームと同じ高さの2階。撮影は3階を借りたのか?
 建物の入口にピンと来て、健在のうちに会えてよかったと(隣接地はさら地)。

 右は、日本大学芸術学部のイベントスペースで、芸術作品をアートしようと……
 初めて訪れましたが、建て替えられた校舎はキレイ過ぎちゃって、趣のかけらもないただのビルでした。
 ※この駅名だけ「えこだ」で地名は「えごた」と読む。

 見事なネーミングに目が留まりますが、健在? 確かめてませんが営業しているようです。
 カウンターが逆U字型のカクテルバーで、売りは名物ママとのこと。日芸の学生が多いことからも、気軽に入れる店らしい。
 コンパとはドイツ語の「仲間」等を語源とする「みんなでワイワイ飲むお店」のことらしく、われわれが使用した意味と大差ないようです。
 そういえば、以前他の町でも「○○コンパ」の名称を見かけた気がしますが、現在東京ではここだけとのこと。
 それにしても、入口にあるアーチ状の電飾には、昭和のキャバレーを想起してしまいます。


 三大学キャンパスの最寄り駅で、駅を中心とした狭い地域に肩を寄せ合い活気を生み出す商店街に、通った大学近くの京王線下高井戸駅周辺を想起します。
 関東大震災(1923年)以降、地方からの流入者は下町ではなく高台を目指すようになり、武蔵野の人口が爆発的に増加し、東武東上線(大山 等)、西武線、中央線、京王線、小田急線(下北沢・経堂 等)、東急線(三軒茶屋、戸越 等)沿線に、庶民の町が誕生します。
 商店街に感じるなじみやすさや親しみは、食料品や日用品を扱うからではなく、日常生活の一部となる「アイコンタクト:あいさつ」や「仲間意識」の楽しさにあることを、ひとりで暮らすようになって実感するようになります。
 現在暮らす田町付近にあるのは商店街ではなく飲食店街ですが、「労働者の苦悩」が伝わる空気感には、ある種の共感を覚えたりします……


武蔵野音楽大学(Map)


 江古田駅の看板に「のだめカンタービレ」(二ノ宮知子の漫画。それを原作にしたテレビドラマ・テレビアニメ・映画などがある)の絵があるのは、漫画がこのキャンパスを舞台に描かれたためらしい(どれも未見)。

 幼児教育にも取り組むようで、子どもたちが楽器を持って駆け込んでくる姿を目にすると、どの子も応援したい気持ちにさせられます。
 楽団員が楽器を運ぶ姿を、一度撮りたいと挑んだのですが……

 下は武蔵野稲荷神社の派手な装飾。
 天理教系の新興宗教施設を武蔵野稲荷神社が利用しているため、こうなるらしい。



武蔵大学(Map)

 本学の前身である旧制七年制高等学校は、1922年東武鉄道を中核とする根津財閥により開設されます。
 南青山の根津美術館は、初代のコレクション展示施設。

 関連として、父の実家に近い羽根木公園(世田谷区)は、以前根津財閥所有地だったため「現在も地元の古老には『根津山』と呼ぶ人がいる」とはその通りで、父方の親せきは皆そう呼んでいます(地名にはない)。
 もうみんな「古老」とされてしまうのかと……

 武蔵野の地にこだわった校名のようですが、東武鉄道系なのに現在は西武池袋線沿線になります。
 どちらの事業者も、事業拡大の買収を目指していた時代の名残のようにも……


 右は交通情報でよく耳にする環状七号線の豊玉陸橋(目白通り×環七交差点)。
 下を通る目白通りはいつも混雑する印象があり、訪問の土曜日はスムーズでも、2010年東京都内の交差点事故発生数でワースト2とのこと。
 右・左折時の事故が多いらしいが、それは交差点の構造や信号表示の改善で減らせるはずですし、分かりづらい交差点が多数野放しにされているのは、管理側の責任に思えてなりません。

 大江戸線はこの交差点の地下を通り練馬駅へ。


追記──サッカーワールドカップの対戦相手決定

 どこを見ても格上ばかりですから、いい悪いを言える立場では無く「チャレンジあるのみ!」です。
 対戦相手国の紹介を見ていて、対戦の予備知識として相手国を研究することが「世界観を広める」に通じることに気付かされます。
 コロンビアやコートジボワールという国に、これほど関心を寄せたことなどありませんもの。
 勝負なので何としても勝ちたいのですが、その対戦から各国間との理解や交流を深めることができれば、大きな意義として記憶されることでしょう……

2013/12/02

受け継がれる遺産──落合南長崎〜新江古田

2013.11.23【東京都】──大江戸線を歩く_24


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トキワ荘モニュメント(Map)


 前回薄暗い帰り道に見かけたので明るい時間に再訪すると、「あった!」と目指す人がいたりします。
 トキワ荘は、かつて手塚治虫、藤子不二雄たち漫画家が暮らした伝説のアパートで、1982年に解体されました。
 ガキ時分は「マンガ禁止」(テレビアニメは可)だったため、漫画家たちへの思い入れが形成されることはありませんでした。
 でも関心はあるので、歯科等の待合室でむさぼるようにマンガを読んだ記憶があります。当時は予約制でなく果てしなく待たされても「マンガタイム」を楽しみました。
 そんな連中が社会人になってはまるのか、職場で回し読みした記憶があります。

 当時の住所表記は豊島区椎名町で、最寄り駅である西武池袋線椎名町駅の発車メロディには『怪物くん』(藤子不二雄Ⓐ作品)主題歌が流れます。


みずのとう──野方配水塔(Map)


 モスクのようにも見えますが、この建造物も人々に「安心感」を与えてくれる施設です。
 この塔は、関東大震災(1923年)後の東京市近郊の急激な都市化による水需要の要請から、世田谷区喜多見の砧(きぬた)浄水場から多摩川の水を引いた「荒玉水道」の配水塔で、現在は中野区の災害用給水槽として活用されます。
 通った大学に近い京王線桜上水駅前の一直線に伸びる道は、導水管上に設置された荒玉水道道路で、真っすぐでも道幅が狭い上に電柱が邪魔で走りにくい道でした……

 今回も妙正寺川沿いを歩こうと立ち寄った哲学堂公園は紅葉まっ盛り(下)。
 京都「哲学の道」の紅葉を思い出します……



江古田公園(Map)

 妙正寺川沿いのこの公園も、下流域と同じく地下に調整池が整備されます(洪水が繰り返された地域)。
 この公園付近で支流の江古田川との合流し、下流域では氾濫危険度が高くなるため対策が進められますが、調べると2005年の集中豪雨では、これより上流の西武新宿線野方〜新井薬師前駅間で大きな被害を受けました。
 その後の対策では、環状七号線の地下にも調整池を建設したそうで、知れば知るほど都市インフラの複雑な構造に驚かされます。
 江戸時代の上水道確保・洪水防止も大変な事業でしたが、制約の多い現代では何十倍も複雑でお金のかかる事業となっています。


江古田の森公園(Map)


 2007年に開園した公園は、隣接する福祉保健施設「江古田の森:老人ホーム等」と共に、以前の国立療養所中野病院(主に結核患者の養生所)跡地が活用されます。
 上写真は療養所時代から受け継がれる森で、立派な大木が残された遺産といえるような一画です。

 一帯は、施設全体が防災施設としての活用を念頭に設計され、洪水時の調整池、耐震性貯水槽、防災用井戸などが設置されています。
 右は、外国人お父さん×日本人お母さんの家族ではなく、奧のベンチを紹介したかったものです。
 それは「かまどベンチ」とされ、座板を外すと災害時にかまどとして使用できるそうです。
 この公園だけで、周辺住民全体の面倒は見られないにしても、防災意識の啓もうにはとても役立ちそうです。

 公園を歩いて気になったのが「江古田」の読みです。
 われわれ来訪者には、西武池袋線駅名の「えこだ」の印象が強いのですが、中野区の正式名称は「えごた」で公園名も同じ表記です(「えこだ」読みの引用元は不明らしい)。
 都営大江戸線も「えごた」とくれば、あまのじゃくは西武鉄道。
 昔は「他社線とは乗り入れしない」と突っぱねたと聞きますから、有楽町線・副都心線と乗り入れた現在では少しは柔軟になったのか……


追記──アイソン彗星消滅

 100年に一度とされたアイソン彗星は消滅してしまったのか?
 太陽と非常に接近する予測から明るく輝くほうき星を期待するも、直径4.8km(推測)の物体が煙のように散る様には、宇宙のダイナミックさを思い知らされます。
 映画『スター・ウォーズ』(1978年)のデス・スター爆発ではなく、太陽に接近し過ぎて霧散してしまう「はかなさ」(鉄腕アトムのよう!:ロケットを抱え太陽に突入した)には、感情を投影できる気がします。
 国際宇宙ステーションの若田光一さんが、超高感度4Kカメラで撮影する計画も霧散(?)の可能性が…… わたしも早起きして写真撮れるか? と妄想していました。


追記2──近ごろの中国の強硬姿勢は「北朝鮮と同じじゃん!」

 反応はそれだけで十分という気がします……